書籍出版記念「泰田久史 作陶展」
延岡市出身の陶芸家・泰田久史先生の2年ぶりとなる作陶展を2023年10月7日(土)~9日(月)の3日間、野口遵記念館にて開催いたしました。泰田先生は1964年延岡市生まれ。鹿児島大学教育学部を卒業後、宮崎県内の小中高で教員として勤務したのち陶芸家として独立。八衛門窯を開窯します。その後日展や現代工芸展などで出品を重ね、現代工芸展で現代工芸賞、同九州会展では最高賞である青木龍山賞を受賞。日展でも入選10回を数え現在会友になられています。2014年には宮崎県内の陶芸家としてははじめて宮崎県文化賞を受賞されています。
その泰田先生は2009年から江戸期の延岡に存在した小峰焼の復活に尽力されていて、今回その14年間の軌跡をまとめて書籍「幻の小峰焼(延岡内山焼) 地域創生と教育・保育の視座」を出版されました。今回の作陶展はその出版を記念して、昨年オープンしたばかりの野口遵記念館で開催いたしました。
会場では泰田先生の制作した再生小峰焼の新作から従来取り組んでいる「岳映」「降臨の里」シリーズ、また普段使いの器まで300点余りを展示いたしました。特に小峰焼の新作を展示するということで、会場には初日から多くのお客様にご来場いただきました。
また、今回の書籍では小峰焼だけでなく、地域創生も重要なテーマのひとつということで、2日目の10/8(日)には延岡市長をお迎えしてスペシャル・トークセッションを開催いたしました。会場には当初の予想を大きく上回る100名以上のお客様にご来場いただき、約1時間にわたって読山谷洋司延岡市長、陶芸家・泰田久史先生、また小峰焼保存会会長の甲斐盛豊氏に小峰焼の再生にかける思いや地域の活性化、またこどもたちの教育に至るまで熱く語っていただきました。読山谷市長、お忙しい中誠にありがとうございました。
3日間にわたって開催された「泰田久史 作陶展」は大変な反響をいただき、延岡市における歴史・文化に大きな足跡を残したものと思います。これからも延岡、また宮崎県の伝統的工芸品として小峰焼を広く発信していき、地域の活性化につなげていきたいと考えています。また、今後の展開にどうぞご期待ください。